こんにちは、「相続手続きガイド」のブログを執筆している司法書士の久我山左近です。
「相続放棄をしたいけれど、実家に被相続人(亡くなった方)の車がある…」
「乗らない車だし、もう処分してもいいのでは?」
そんな風に思ったことはありませんか?
実はこの“自動車の扱い”、相続放棄をするうえで非常に重要なポイントです。
下手に手を出すと、「相続放棄が認められなくなる」というリスクもあるのです。
この記事では、司法書士の久我山左近が「相続放棄と自動車の処分」について、事例や注意点を交えながらわかりやすく解説します。
「何気ない行動が相続放棄を無効にしてしまう」そんなリスクを避けるためにも、ぜひ最後までお読みください。
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知らずに処分すると取り返しがつかないことも。司法書士がわかりやすく解説

「相続放棄相談のページを少し見てみる!」

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相続放棄とは?簡単におさらい
相続放棄とは、亡くなった方の財産や借金を一切受け継がないという手続きのことです。
家庭裁判所に申し立てを行い、相続の開始を知ってから3か月以内に手続きする必要があります。
相続放棄が認められると、最初から相続人ではなかったことになり、借金や不動産などの資産も含めて一切受け取らないことになります。
自動車は「相続財産」にあたる?
はい、自動車も被相続人の相続財産に含まれます。
相続財産には、現金・預金・不動産だけでなく、車やバイク、保険の解約返戻金、株式なども含まれます。
たとえ古くて使えない車であっても、財産としてカウントされるのです。
相続放棄前に車を処分するとどうなる?
相続放棄前に勝手に車を処分してしまうと、相続放棄が認められなくなる可能性があります。
なぜなら、相続放棄をする人は「相続人として財産を処分してはいけない」というルールがあるからです。
たとえ善意でスクラップに出したり、誰かに譲ったりしても、それが財産処分とみなされれば、放棄が無効になるおそれがあります。
どこまでが「処分」にあたる?
以下のような行為は、「相続財産の処分」と見なされる可能性が高いです。
- 自動車を売却する
- 解体業者に引き渡す(スクラップ処分)
- 名義変更して譲渡する
- 廃車手続きに出す
- 鍵を預かって移動・修理する
- 自動車の保険を支払う
つまり、「判断して手を加える行為」自体がリスクになります。
自動車はどうすればよい?
相続放棄を考えている場合は、原則として自動車には触れず、現状のまま放置しておくのが無難です。
ポイントは以下のとおり
- 自分で勝手に処分しない
- 名義変更・廃車もしない
- 鍵や車検証なども動かさない
- 専門家に早めに相談する
相続放棄が正式に認められれば、自分は最初から相続人でなかったことになるため、その後の車の扱いは次順位の相続人や裁判所に任せる形になります。
どうしても処分したいときは?
どうしても自動車を処分する必要がある場合には、家庭裁判所に「相続財産管理人の選任申立て」をする方法があります。
これは、相続人が誰もいない状態で、裁判所が財産を管理・清算する人(管理人)を選ぶ手続きです。
ただし、費用と時間がかかるため、まずは専門家への相談が不可欠です。
なお、自動車のことだけで裁判所で管理人を選任するのも現実的ではありませんし、実際にそのまま自動車を置いておく訳にもいきませんので、その後の自動車の処分については、当事務所のような専門家の指示に従っていただくのが1番よろしいと思います。
まとめ:車も相続財産。焦らず慎重に対応を
相続放棄を考えているとき、うっかり車を処分してしまうと、放棄が無効になるリスクがあります。
「古い車だし、捨ててしまおう」と安易に動いてしまう前に、一度立ち止まって「これが財産処分にあたらないか?」と考えることが重要です。
相続放棄に関するご相談は司法書士法人ホワイトリーガルへ
司法書士法人ホワイトリーガルでは、相続放棄に関するご相談を多数承っております。
「車を処分してしまったけど大丈夫?」
「他の遺品はどう扱えばいいの?」
といったお悩みも、ぜひお気軽にご相談ください。
あなたの状況に応じた最適な対応をご提案いたします。
ここまでで、今回のブログ「相続放棄で残された自動車はどうする?処分しちゃいけないの?」のテーマの解説は以上になります。
当サイトを運営する司法書士法人ホワイトリーガルでは、相続放棄についての無料相談だけでなく、相続手続きや家族信託など相続に関連するお悩みについても無料でご相談することができます。
ぜひ、お気軽に当サイトの無料相談を利用していただきたいと思います。

相続の手続きでのお悩みについては、お気軽に当事務所までご相談をしてくださいね。



それでは、司法書士の久我山左近でした。



