こんにちは、「相続手続きガイド」のブログを執筆している司法書士の久我山左近です。
非嫡出子と嫡出子という言葉を聞いたんだけど、どういう意味なんだろう?
非嫡出子とは、結婚関係のない男女の間に生まれた子を指し、嫡出子とは結婚関係のある男女の間に生まれた子どもを指すんじゃ!
日本の相続制度において、非嫡出子と嫡出子の相続の割り合いは、よく議論の的とされています。
そして、日本の民法上では、非嫡出子と嫡出子は区別されて、相続においても違いがあります。
この記事では、非嫡出子と嫡出子の相続のルールや法定相続分について、司法書士の久我山左近が詳しく解説いたします。
相続人に非嫡出子が含まれる場合、多くの問題が生じることがあるので、正しい知識を身に付けて対策いたしましょう。
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嫡出子と非嫡出子の相続分の割り合いの違いを詳しく解説します!
非嫡出子と嫡出子の違い
非嫡出子と嫡出子の違いについて考えてみましょう。
嫡出子とは、法律上、婚姻関係によって生まれた子どものことを指します。
一方で非嫡出子は、婚姻関係にない状態で生まれた子どもを指します。
非嫡出子と嫡出子の相続における違い
かつては、嫡出子と非嫡出子の間には法定相続分の違いがありましたが、現在では非嫡出子の法定相続分を嫡出子の1/2とされていた民法の規定は削除されています。
つまり、相続においては、嫡出子と非嫡出子の間に差がなくなりました。
非嫡出子の相続には認知が必要
しかし、非嫡出子にはまだまだ不利益が残っています。
例えば、非嫡出子は父親に認知されない限り、父親の相続人になることはできません。
また、扶養請求や父の氏を名乗る権利もありません。
非嫡出子が父親に認知されることは、相続権を得るためにも重要です。
認知されることで、相続においても嫡出子と同じ扱いを受けることができます。
そのため、非嫡出子の方々は、認知を求める手続きを進めることが重要です。
認知を受けることで、相続権の確保や様々な権利の行使が可能になります。
非嫡出子が相続で不利益を解決する方法
非嫡出子であることにはデメリットもありますが、それを解決する方法も存在します。
司法書士などの専門家に相談することで、適切なアドバイスや手続きのサポートを受けることができます。
嫡出子と非嫡出子の違いは、法律上の規定からくるものですが、現在ではその差が縮まってきています。
ただし、非嫡出子はまだまだ不利益を被っているため、認知や相続に関する問題は重要なテーマとなっています。
結婚していない状況で妊娠するなど、非嫡出子の問題に直面した場合は、早めに専門家に相談することをおすすめします。適切なアドバイスを受けながら、ご自身の権利を守ることが大切です。
参考:e-Gov法令検索「民法 第772条(嫡出の推定)から第789条(準正)など」
非嫡出子と嫡出子の相続割合
平成25年12月5日に、民法の一部が改正され、非嫡出子の相続分を、嫡出子の相続分の1/2とする規定が撤廃されました。これにより、非嫡出子も嫡出子と同等の法定相続分を受けることができるようになりました。
具体的な相続割合の計算例を、下図をもとに見てみましょう。例えば、被相続人の財産が1,200万円の場合、民法改正前は以下のように分配されていました。
被相続人の配偶者には600万円が相続され、嫡出子には400万円が相続されていました。一方で、非嫡出子は200万円しか相続できませんでした。 |
しかし、改正後は非嫡出子も嫡出子と同じ相続割合を受けることができるため、被相続人の財産1,200万円の場合、非嫡出子と嫡出子はそれぞれ300万円ずつ相続できるようになりました。
このように、非嫡出子と嫡出子の相続割合が同じになったことで、不公平感や相続争いのリスクを軽減することができました。
しかし、相続にはさまざまな要素が絡んでくるため、遺言書の作成や家族間のコミュニケーションなど、相続に関する事前の対策が重要です。
参考:法務省「民法の一部が改正されました(嫡出でない子の相続分が嫡出子の相続分と同等になりました)」
法定相続分とは?
法定相続分とは、民法によって定められた遺産相続の割合を指す言葉です。
民法では、被相続人が相続分を指定しなかった場合や遺言が存在しない場合には、法定相続分が適用されます。
この法定相続分は、調停や審判において相続財産を分割する際の基準として用いられます。
法定相続分の計算方法は、相続人の数によって異なります。
同順位の相続人が複数いる場合は、その人数で均等に分ける方法が一般的です。
例えば、被相続人に配偶者と1人の子供がいる場合、配偶者と子供にはそれぞれ半分ずつの相続分が与えられます。
また、被相続人に子供しかいない場合には、子供は全額を相続できます。
法定相続分の理解は、遺産分割協議を円滑に進めるために重要です。
遺産分割は、家族間での争いやトラブルの原因となることもありますが、法定相続分を正確に把握しておくことで、公平な分割を行うことができます。
また、法定相続分は調停や審判の基準としても用いられるため、正確な知識を持っていることは争いを避ける上でも重要です。
参考:法務省「豆知識:法定相続人(範囲・順位・法定相続分・遺留分)」
「非嫡出子と嫡出子の相続の割り合い」まとめ
非嫡出子の相続は司法書士などの専門家に相談しましょう。非嫡出子の相続には、法律上の複雑な論点が存在し、その取り扱いには注意が必要になるからです。
非嫡出子の相続においては、法律の知識や手続きに関する正確な情報が必要です。
相続手続きが複雑なため、専門家の助けを借りることでスムーズに進めることができます。
専門家は非嫡出子の相続に関する豊富な知識と経験を持っており、適切なアドバイスを提供してくれますので、アドバイスを受けながら、円満な相続手続きを進めていきましょう。
ここまでで、今回のブログ「非嫡出子と嫡出子の相続の割り合いとは?法定相続分についても解説!」のテーマについての解説は以上になります。
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それでは、司法書士の久我山左近でした。