相続財産の調査に必要な固定資産評価証明書と名寄帳の役割りとは?

相続手続き完全ガイド

こんにちは、「相続手続き完全ガイド」のコラムを執筆している司法書士の久我山左近です。

相続財産の調査や手続きには、名寄帳(なよせちょう)と固定資産評価証明書が欠かせません。
名寄帳は、多くの方が聞いたことがないと思いますが、亡くなった人が所有していた土地や建物などの固定資産をまとめた公的な書類です。
一方で、固定資産評価証明書は、登録されている不動産の評価額を証明する書類であり、相続登記や相続税の申告時に必要となります。

この記事では、固定資産評価証明書と名寄帳の役割や、名寄帳取得時の注意点、相続不動産を調査する基本的な流れについて司法書士の久我山左近が詳しく解説いたします。相続財産調査の基本を把握して、円滑な相続の手続きを行いましょう。

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目次

相続財産を詳しく調べるのに名寄帳はとても有効な調査方法です!

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読者の皆様もほとんど耳にしたことがないと思いますが、相続財産の調査にとても有効なのが名寄帳の確認になります。今回の記事では相続財産の調査方法について、司法書士の久我山左近が詳しく解説いたします。

固定資産評価証明書の役割とは

相続における固定資産評価証明書の役割りとは、所有している不動産の価値を証明することです。
相続時に行う、登記の申請や相続税の申告に添付する必要があります。
この証明書は、固定資産課税台帳に登録された資産価値を示すものであり、所有者や所在地、土地の場合は地目や地積、建物の場合は種類や構造、床面積などの情報が記載されています。

固定資産評価証明書以外にも、不動産の所在を示す書類は存在します。
例えば、毎年送られてくる固定資産税の課税明細書なども、不動産の評価額の確認に使用されることがあります。
そのため、手続きに応じて適切な書類を準備いたしましょう。

名寄帳の役割とは

相続における名寄帳の役割りとは、被相続人(亡くなった人)が所有する不動産を一度に把握することができるということです。
名寄帳は市区町村が作成する台帳であり、所有者別に土地や家屋に関する情報がまとめられています。
この台帳を確認することによって、相続人は被相続人が所有していた土地や家屋の詳細な情報を知ることができます。

相続が発生した場合、名寄帳を確認することで、相続人は一度に亡くなった人が所有していた不動産を把握できます。これにより、相続人は遺産の全体像を把握し、適切な手続きを行うことができます。

名寄帳取得時の注意点

名寄帳は不動産相続において重要な書類ですが、取得する際にはいくつかの注意点があります。

1)市区町村ごとに取得が必要

名寄帳は市区町村ごとに管理されており、不動産がある市区町村ごとに取得が必要です。つまり、複数の市区町村に不動産がある場合は、それぞれの市区町村で名寄帳を取得する必要があります。忘れずに取得手続きを行いましょう。

2)その年の取得や売却は反映されない

名寄帳に反映されるのは、不動産の取得や売却が行われたタイミングではなく、1月1日時点の情報です。
例えば、1月1日にAさんが不動産を所有していたが、翌日にBさんに売却して登記した場合でも、その年の名寄帳上の所有者はAさんとなります。つまり名寄帳は、1月1日時点の不動産所有者の、情報を把握するためのものであり、取得や売却の履歴を反映するものではありません。

3)取得できない市区町村もある

名寄帳は全ての市区町村で取得できるわけではありません。一部の市区町村では、名寄帳の取得ができない場合があります。名寄帳の取得ができない場合は、他の方法で不動産の所有者や詳細情報を確認する必要があります。

相続不動産を調査する基本的な流れ

以下の流れを踏まえて、相続不動産の調査を行うことで、相続財産の把握がスムーズにでき、相続手続きの円滑な進行が可能となります。しかし、相続不動産の調査は煩雑な手続きを伴う場合もありますので、その場合は司法書士などの専門家の助言や支援を受けることをお勧めいたします。

1)固定資産納税通知書や権利証などで大まかに把握

まずは、相続不動産に関する情報を大まかに把握することが重要です。固定資産納税通知書や権利証は、相続不動産の存在や所在地を確認するための貴重な情報源となります。

この後、名寄帳を使って詳しく調べますが、名寄帳は市区町村ごとで取得する必要があります。不動産を所有している可能性がある市区町村を把握するのに、納税通知書や権利証、その他書類をしっかりと調査いたしましょう。

2)名寄帳などで所有不動産を把握

相続財産について大まかに把握したあとは、名寄帳や不動産登記簿などの公的な情報源を活用して、所有不動産を詳しく把握します。固定資産が課税されない不動産は、納税通知書には基本的に記載されず、名寄帳や登記簿謄本などを使って詳しく調べる必要があります。

3)固定資産評価証明書などで評価額を把握し相続登記や相続税を申告

最後に行うべきは、相続不動産の評価額を把握することです。固定資産評価証明書は、地方自治体が発行する不動産の評価額を証明する書類です。この評価額をもとに、相続登記の申請や相続税の申告を行い、添付も必要となります。

「固定資産評価証明書と名寄帳」のまとめ

名寄帳を確認することで、亡くなった人の不動産の所有状況を把握し、適切な手続きを行うことができます。
名寄帳の取得方法や取得時の注意点を理解し、相続手続きをスムーズに進めましょう。
ただし、相続登記や相続税の申告時には、固定資産評価証明書が必要となりますので、あわせて取得しましょう。

相続財産の調査は遺産分割の重要なステップであり、正確な情報収集と整理が求められます。
必要に応じて司法書士などの専門家の助言や支援を受けながら、スムーズな遺産分割を進めましょう。

ここまでで、今回のコラム「相続財産の調査に必要な固定資産評価証明書と名寄帳の役割りとは?」のテーマについての解説は以上になります。

当コラムを運営する「相続手続き完全ガイド」では、相続手続きに関する無料相談だけでなく、相続登記、家族信託といった相続全般に関しての無料相談を受け付けています。ぜひ、お気軽に当サイトの無料相談を利用してお悩みの相続問題を解決していただきたいと思います。

それでは、司法書士の久我山左近でした。

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